こんにちは、栗かのこです。
2月のお稽古は、梅の便りもとどくなか、ぽかぽかと心地よいお天気の日でした。
お茶室に入ってびっくり、お花はクリスマスローズが入れてあります!
今回は、梅の平棗、梅の形のお茶碗、筒茶碗、利休梅の風炉先などの季節のお道具でした。
お菓子は、一炉庵(いちろあん)製「貝合わせ」
茶花:クリスマスローズ
クリスマスローズがお茶室にあるとは?!とても以外でしたが、お茶席の雰囲気にもぴったりしていました。
実は、クリスマスローズは「利休花笠(りきゅうはながさ)」「寒芍薬(かんしゃくやく)」「雪起し」などの別名があります。
日本には明治の頃に薬用植物としてもたらされた際に、下向きに楚々と花が咲く風情がお茶人に好まれたそうです。クリスマスローズはすっかり洋風だと思っていたのに、舶来もののお花に「利休花笠」などという名前をつけて愛でるという明治の頃のお茶人はおしゃれだなあと思いました。
お花に見える部分は植物学上はガクの部分。このガクは五角形をしていることから、「ごーかく(合格)の花」ということで、縁起物だそうです!ちょど日本では1月~3月頃に咲くので、受験シーズンでもありますね。
そんな合格の花だったなんて、あらためて、クリスマスローズって凄い人(花ですが)ですね。
筒茶碗
梅の形が可愛いピンク色のお茶碗ともう一つのお茶碗は、筒茶碗。お茶碗が(広がらずに)まっすぐと立っていて、口が狭いお茶碗です。
お茶が冷めにくくなるために、寒いこの時期に使われるお茶碗だそうです。一年のうちこの時期(主に2月)しか使われないのに、筒茶碗の扱いはいつもと違うので、ちょっと緊張しつつ扱います。口が小さいので、お茶は点てづらいのですが、個人的には筒茶碗のすっとした姿は好きです。
平棗
今回の棗は平棗。平棗も扱いがいつもと違います。平棗を初めて扱ったという生徒さんもいらっしゃいました。
梅の螺鈿が施してある棗でしたが、梅のデザインがモダンな感じもして、個人的にはとても好きなお棗でした。
お菓子「貝合わせ」
一炉庵(東京都文京区)さんの生菓子、薄ピンクの蛤(ハマグリ)の形のお菓子で、銘は「貝合わせ」。
貝合わせとは、綺麗な絵や金彩を施した蛤の二つの貝を合わせる春の遊びで、平安時代の宮中での雅な遊びが伝統的に続いています。
蛤の貝は同一の貝の組み合わせではないとぴったり合わないことから、幸せな結婚の象徴として特に女性の遊びやひな祭りの時に重んじられてきました。ひな祭りのお食事にでてくるお吸い物といえば、蛤のお吸い物ですしね。
薄ピンクの「貝合わせ」のお菓子をいただくと、なんだかときめく感じがしました。春ですね~。
お干菓子は、(たしか)鶴屋吉信さんのお雛様のおせんべいと、二條若狭屋さんの打ちもの。
春めきますね~。
まとめ
今回は、いつにも増して季節を感じるお茶席でした!