2017年 1月 の投稿一覧

美人書道家|笹島沙恵「ふたばの恵書道教室」の書展|中目黒2017年1月27-29日

とっても可愛らしい若手の書家、笹島沙恵さんが主催されている教室「ふたばの恵書道教室」の書展を観に中目黒のギャラリーに行ってきました。笹島沙恵さんと書道教室の生徒さんたちの作品展です。

会場の『中目黒ギャラリー・さくら』へは、地下鉄日比谷線・副都心線・東急東横線の中目黒駅から目黒川沿いに歩いてゆきます。

寒ーい日が続いた後、ようやく春の日差しを感じられるようになったこの週末、会場への途中も目黒川沿いを心地よいお散歩でした。

書展というと、一般的に、掛け軸に漢字が書いてある・・・という少しお堅いイメージもありますが、今回の展示はそんなイメージがひっくり返るような内容でした。掛け軸ではなく、額装されていて、それぞれが絵画のようで、「家に飾りたい!」と思うような作品ばかりでした。会場では、書家の笹島沙恵さん(先生)が艶やかな着物姿で迎えてくださって、大きないけ花や流木のアートもしつらえられていて、華やかさにあふれる作品展でした。

今回の作品展では、先生と生徒さんはそれぞれ、お花の名前をテーマがあり、そのお花や花言葉・花の名前の漢字などから広がるイメージをもとに作品を書かれたそうです。

例えば・・・ライラックがテーマになった生徒さんの作品は、薄紫色の優し気なライラックがイメージされるような、漢字の「紫」が絵のように優しい雰囲気で描かれていました。書というよりも、描かれた絵画のようでした。紫のライラックの花言葉には、「思い出」や「恋の芽生え」「初恋」という意味もあるそうです。そういわれてみると、個人的はライラックは大好きなお花で、(ここだけの話・・・)若い頃の札幌での初夏の初恋?!を思い出したりしてしまいました。

山菜のウドがテーマの作品もありました。ウドは漢字で「独活」と書くそうです。この独活の作品は、男前の力強いオーラにみなぎっていて、モダンな天ぷら屋さんに飾られたら素敵だな~と思いました。この作品を書かれた人は男性だそうですが、勝手にカッコいい人に違いない!と想像してしまいました。

華やかなお花、グロリオサがテーマの作品では動物の狐(きつね)をモチーフにされていました。「なぜに狐??」とクエスチョンマーク。グロリオサは漢字で「狐百合」と書くそうです。知らなかった~。さらに、この生徒さん自身のお名前がユリさんなので、漢字の「狐」のみを書かれていて、篆刻の印に「ゆり」となっているから、合わせて狐百合(グロリオサ)になるそうです!おちゃめですね。

子供教室の作品では、5歳の男の子の作品で「球根」というのもあり、カタカナで絵のようにキュウコンと描かれていたのが愛らしく斬新でした。先生がこの男の子に「なんのお花が好き?」と聞いたら、すごーく考えて、「キュウコン」と答えたそうです。か・可愛すぎる・・・。子供の習い事としても、こちらの書道教室はとてもよさそうですよね。

作品展のテーマとしては、「繋がる(LINK)」として、先生の大作「薔薇」から始まって、茨城・水戸教室の生徒さんの作品、「染井吉野」からは東京・中目黒教室の生徒さんの作品が展示されていました。薔薇は茨城県の花、染井吉野は東京都の花だそうです。

今回出展されていた生徒さんたちは、習いはじめてから数か月という方から、一年半位の方がほとんど、とのことでした。笹島沙恵先生の教室では、書は基本が大切、とされているので、みなさん基本を身に着けつつ、短期間でも創造的な作品を作れるまでになられてるのですね。素晴らしいです。

「ふたばの書道教室」は中目黒教室と水戸教室があって、月に2回または3回のお稽古をされているそうです。

大人の習い事としても、子供の習い事としても、魅力がいっぱいですね!

また、次の作品展も楽しみにしています。このたびはすばらしい時間をありがとうございました!

[着物姿の笹島沙恵先生]

[茨城県の花 「薔薇」の作品を説明するところ]

 

[水戸教室の生徒さんの作品]

 

 

Japanese Calligrapher Ms. Sae Sasajima & her students’ Exhibition in Tokyo, 2017 Jan.

There will be an event of  Japanese Calligraphy Exhibition (書道の作品展)at a small gallery in Nakameguro, Tokyo.

This Calligraphy exhibition is organized by a young Japanese Calligraphy Artist (teacher), Ms. Sae Sasajima (笹島沙恵) who also learns Japanese flower arrangement, or Ikebana.
One of our tea ceremony class mate takes her Calligraphy lessons and is joining this event.
Before making their works of Calligraphy, each students were assigned a name of flowers by the teacher.
One of the student was assigned Lilac, the light purple color flower.
Their Calligraphy works should be very unique and artistic with the imagination of flowers !

Time and Date: 10:00-19:00 (closed at 18:00 on Sunday), January 27-29, 2017.

Venue:  “Rental Space Sakura ”  Nakameguro 2-5-28  (along the Nakameguro river)

Fee: free of charge.

For more images of this beautiful Calligraphy Artist Ms. Sae Sasajima and her students’ works, please click here  to browse the article in Japanese !

 

 

 

 

 

初釜2017.01

私たちの教室の初釜(お稽古はじめの茶会)がありました。

掛け軸は、『和気笑迎春』大徳寺の老師のお筆です。

和気あいあいと笑って春を迎えられそうな、幸せな気持ちになるお軸でした。

床の間のお花は、乙女椿のつぼみが2輪。ピンクの玉が二つでとても可愛らしかったです。

先生がお濃茶を島台のお茶碗に練られました。島台の茶碗というのは、楽焼きの赤い茶碗の内側が金・銀で塗られており、金銀の茶碗を重ねて使われます。 赤 x 金&銀の色合いも華やかで、いただく側もテンションが上がりました。

主菓子は、虎屋さんの生菓子『花衣(はなごろも)』羊羹製・小倉餡入、安永2年(1772年)頃の作。

「花衣」とは、華やかな着物や花見にでかけるときの女性の衣装のことだそうです。

200年以上前の意匠や銘のお菓子をいただけるのも、さすが、虎屋さんならではですね。強い甘さの小倉餡の玉の周りを、三角形の紅色の衣で包まれていて、華やかで美味しいお菓子でした。

お干菓子は、京都の「末富(すえとみ)」製、おせんべい『正月』と、すはまでできた松葉。

おせんべいは、干支の酉・富士山・羽子板などの図がついていて、裏側はきれいなピンクやブルーなのです。

こちらも、拝見して、いただくとテンションアップ!!!

→末富さんのお菓子は、東京では高島屋新宿店や日本橋店でもとめることができます。

包装紙もとても美しく色鮮やかで、お味や意匠もお墨付きで、茶の湯をされる方や目上の方への手土産に最適です。

これからの一年が良い年になりそうな楽しいお稽古始めとなりました。

 

なんでも鑑定団「国宝級の曜変天目茶碗」テレビ東京2016年12月20日

テレビ「開運!なんでも鑑定団」で国宝級といわれる曜変天目茶碗が見つかり、話題になりました。日経新聞にも載ったほど注目された曜変天目とは何?鑑定額はいくらだったのか?現在国宝になっている曜変天目3つはどんなものなの?どこにあるのか?など気になることをまとめました。

曜変天目(ようへんてんもく)とは何?

「曜変天目(ようへんてんもく)」茶碗とは、中国(現在の福建省)・建窯で宋~元時代(11-13世紀)にかけて大量に作られた黒い釉の陶器-製の茶碗のうち、偶然に美しく輝く結晶が生じてできたものの一種です。茶碗の釉一面に銀色の丸い斑点が偶然現れたものは油滴天目(ゆてきてんもく)と言われますが、その銀色の斑点のまわりにさらに瑠璃色の虹彩が輝いているものが曜変天目と言われます。大変貴重なもので、世界でも3つ(または4つ)のみ現存すると言われ、すべてが日本にあり、3点は国宝に指定されています。

「器の中に宇宙が見える」と評されるとおり、曜変天目をのぞき込むと、黒い宇宙に大小の星がキラキラと輝くような印象を受けます。

4つ目の曜変天目が見つかった!と話題になりましたが、文化庁の文化遺産オンラインによると、すでに4つ目の曜変天目は重要文化財として現存しており、なんでも鑑定団で確認されたお茶碗が曜変天目として公式に認定された場合、5つめの曜変天目ということになりますね。

「曜変」とは、星の輝き・瞬きを意味します。

「天目」とは、天目釉といわれる黒または柿色の鉄質釉がかかった茶碗で、外開きの朝顔形をしています。中国・天目山の寺院で使われていた茶碗を鎌倉時代に日本の禅僧が日本に持ち帰ったことから天目茶碗と言わるようになったそうです。

注目の鑑定額はいくら?

2016年12月20日放送のなんでも鑑定団で中島誠之助氏が出した鑑定額は、2,500万円でした!

国宝級のお宝が2,500円というと・・・マンション1室の値段と同じ?!(注:もちろん、広さは物件・場所により異なる)

住宅ローンで35年ローンを組むと月々3万円にもならない金額?!(注:もちろん、金利や諸条件により異なる)

車だとフェラーリ1台分?! (フェラーリはもう少し高いかもしれませんね)

になりますね。ちょっと脱線してしまいましたが、貴重な国宝級のお宝としては、現在つくられている分譲マンションや外車1台と比べられるくらいの金額ですと、ちょっと安価ぎるような印象があります。

2500万円というのは、今回の持ち主さんの相続税に配慮した金額という説もあり、真偽のほども確定していないようなので、今後も要注目ですね。

 

国宝の曜変天目はどんなもの?どこで見られる?

現在国宝になっている3点の曜変天目は、

・静嘉堂文庫(東京)

・藤田美術館(大阪)

・大徳寺龍光院(京都)※非公開

に所蔵されています。

実は文化庁の「文化遺産オンライン」によると、国宝に指定されている3点に加えて、もう一つ曜変天目として重要文化財に指定されているものが、MIHO MUSEUM(滋賀県)に所蔵されています。

美術館に所蔵されている曜変天目も常に展示されているわけではないので、公開される機会があったら逃さずに見に行きたいですね。