和菓子(47都道府県のおすすめ銘菓)

茶道・茶の湯には欠かせない和菓子。
お茶席にもおすすめな、47都道府県、津々浦々のイチオシの銘菓を紹介します。

【和菓子】『つる瀬』の「むすび梅」は歌舞伎役者 中村七之助さんもお気に入り(東京/湯島・千駄木)

こんにちは、栗かのこです。

中村七之助さんのお気に入りの差入れだという、湯島天神下『つる瀬』の「むすび梅」ですが、湯島にある本店の他に千駄木店(根津神社も近い)もあります。

「むすび梅」歌舞伎役者・芸能人にも人気の差入れの逸品

この「むすび梅」はお菓子ではなく、こぶ・大豆入りのおこわで、小さな梅干しがちょこんとのっています。お上品なおこわお握りという感じでしょうか。梅干しのクエン酸・疲労回復効果もありますし、歌舞伎役者さんや芸能人の方の差入れに人気なのも納得です。

「むすび梅」賞味期限は何日?

賞味期限は当日中とのことですが、翌日午前中頃までだったら(自己責任で)十分美味しくいただけます。時間が経つとどんどんおこわが硬くなってしまうので、食べる前に蒸し直す(蒸すのが難しければ、レンジでチンでもOK)すると、とっても美味しいです!また、買ったその日に冷凍庫に入れれば、冷凍保存もできます。

人気があって夕方には売切れていることも多いので、必ずほしい場合や10個以上になる場合は、電話をして取り置きしてもらうのがおススメです。

「むすび梅」の他におすすめのお菓子3つ

個人的に気に入っているお菓子は

1.生菓子:明烏(あけがらす)

黒いまん丸いお菓子で外側が黒糖羊羹・中に豌豆餡(えんどう豆のあん)が入っています。豌豆餡の和生菓子としては、日本一(=世界一)の味なのではないかと勝手に思っています。ここのより美味しい豌豆餡の和菓子をご存じだったら教えてください~!

2.上生菓子(季節により変わる):「春風(はるかぜ)」

先日求めたお菓子ですが、求肥と白あんでできた、優しいはるかぜの様な意匠の季節の上生菓子でした。この求肥と白あんが、うーーむと唸るくらい、美味しかったです!季節がかわっても『つる瀬』さんで、また別の意匠で求肥&白あんの上生菓子を見かけたら、いただこうと思います。

3.どら焼き

他にも美味しいお菓子はたくさんあるのですが・・・

通年あるお菓子としては、どら焼きもとてーも美味しいです!秋冬に見かける雁(かり)の焼印がついている外皮(薄いどら焼き生地のような)に求肥と杏(あんず)・餡が包まれたお菓子も風情があって美味しいですし(お菓子の名前を忘れました、すみません)。

『つる瀬』さんのこだわり・冷凍も実は便利

『つる瀬』さんは、とってもこだわりの日本の素材を使って丁寧にお菓子を作られています。さらに、厳選素材で作られたお菓子でもお手頃な価格設定になるよう努めているそうです。

生菓子・上生菓子などは店頭にない場合、お店の奥から冷凍されたものを出してこられます。最初、冷凍されたお菓子を見たときは「冷凍なのね・・・」と少しだけがっかりしたのですが、実は冷凍されたお菓子を購入できることが便利なことに気づきました。上生菓子や生菓子の賞味期限はだいたい当日中または翌日までです。でも、お店で冷凍のものを買って自宅の冷凍庫に入れると、保存ができるので、必要な時に当日買いに行かなくても、事前に購入しておけるという大きなメリットがあってたすかります。お店側としても無駄がでなくていいのでしょうね。

湯島本店・千駄木店の営業時間・定休日

千駄木店は、地下鉄千駄木駅から徒歩3分ほど、根津神社の北口からも2分ほど、不忍通り沿いにお店があるので、根津神社に来られた際や、谷根千さんぽの際にぜひお立ち寄りください!

隣は、めずらしい韓国のたい焼き(実は鯉焼き)屋さんもあります♪


■湯島本店

  • 住所:〒113-0034 文京区湯島3-35-8
  • 電話:03-3833-8516
  • 営業時間:10時~19時(日曜日18時)
  • 定休日:月曜日(月曜日が祭日の場合、火曜日振替)

■千駄木店 ※販売のみ、喫茶無し

  • 住所:〒113-0022 文京区千駄木2-13-1 ルネ千駄木プラザ
  • 電話:03-5814-0488
  • 営業時間:9時~18時
  • 定休日:月曜日(月曜日が祭日の場合、火曜日振替)

 

お稽古2017.05初風炉 茶花:紫蘭(白)お菓子:弘前『開雲堂』最中

みなさまこんにちは。今回は、5月になったということで、風炉(ふろ)でのお稽古(初風炉・しょぶろ)でした。

今回の茶花は白い紫蘭、斑入りの葉で青々した葉っぱに白い線がはいっていて清々しいです。紫蘭は紫の蘭だと思うけど、白いのも紫蘭というのはどういうこと?!と疑問に思って調べたところ、白花紫蘭(しろばなしらん)というようです。納得したようなしないような・・・。でも、とにかく佇まいは可憐で凛としていて花はしっとり大人の色気もあって・・・なんとも言えず魅力的なお花です。

お点前では、お濃茶のお点前、長尾のお点前(これも濃茶)のお稽古をしました。

奈良県の赤膚焼(あかはだやき)の茶入、老松の棗

お菓子は青森県弘前市の『開雲堂(かいうんどう)』さんの卍最中(まんじもなか)と桜の形のお菓子でした。

『開雲堂』さんの卍最中は初めていただきました。あっさりした白あんが分厚くて四角い最中にぎっしり入っていて、美味しかったです。弘前に桜を観に行きたいですね。

【和菓子】根津神社近く『一炉庵(いちろあん)』夏目漱石も好んだという老舗御菓子司(東京・文京区)

4月初旬からGWゴールデンウィークにかけて、つつじまつりで賑わう根津神社のすぐ近くに、『一炉庵(いちろあん)』という和菓子屋さんがあります。

根津神社の北門(屋台や露店がある側)を出て、目の前の道路を日本医科大学病院側に渡って、左に進む(坂を少し上る)と、一つ目の角に『一炉庵』の看板がみえてきます。

明治36年(1903年)創業、近所に住んでいた夏目漱石も贔屓にしていたというお菓子屋さんで、お店の中には夏目漱石書の扁額(複製)もあります。きっちりした佇まいの小さなお店には、ひっきりなしに常連さんらしきお客さんが訪れます。なるべく天然の材料を使って、季節感のあふれる美しくて美味しいお菓子を作られています。店舗からの発送は一切されないので、和菓子好きな方だったら、根津神社や谷根千エリアでぜひ行きたいお店です。

一炉庵の角を入って少し歩くと、夏目漱石が三年半程暮らしていたという家の跡地があって、大きな石碑が残されています。『吾輩は猫である』をこの地で書いたとのことで、石碑には、可愛らしい猫ちゃん(本物ではなく、石)も乗っています。

『一炉庵』基本情報(アクセス・営業時間・定休日など)

  • 店名:和菓子司 一炉庵(いちろあん)
  • 住所:〒113-0023 東京都文京区向丘2-14-9
  • アクセス:根津神社 北門より徒歩1分ほど
    営団地下鉄千代田線 /根津駅・千駄木駅より徒歩7分
    営団地下鉄南北線 /東大前駅より徒歩5分
  • 営業時間:9;00~18:00
  • 定休日:火曜日

『一炉庵』おすすめのお菓子3選

個人的なおすすめのお菓子を3つご紹介します。

1.上生菓子(じょうなまがし)

一炉庵さんのイチオシは、なんといっても生和菓子です。毎日きれいに丁寧に作られた上生菓子が8~10種類程そろっていて、どれにしようか迷います。お菓子は毎週のように入れ替わり、年間なんと400種類もの種類を作られているそうです。桜が咲き始めたころには、桜だけでも、「桜花(おうか)」、「芝桜(しばざくら)」、「花の宴(はなのうたげ)」などなど数種類あって、桜が満開になったころには、「菖蒲(しょうぶ)」や五月人形の「兜(かぶと)」などが出てきていました。

上生菓子のなかでも、季節のお花を美しくかたどられた練りきり・きんとんのほかにも、うぐいす餡をつかったお菓子や、吉野葛をつかたお菓子もあります。錦玉(きんぎょく・寒天のこと)を使ってケーキみたいに三層になったお菓子も綺麗でとてもおいしいです。珍しい白小豆(しろあずき)を使ったお菓子もあることも。夏の「磯遊び(いそあそび)」は、羊羹の土台の上に、透明な錦玉があって、そのの中に、砂に見立てた白小豆や練きりで作った小さな蟹やヒトデがはいっていました。かわいらしく絶品です!初めていただいた時には感動しました。

どのお菓子も、季節感にあふれて美しいだけではなく、お味がとっても良いのです。厳選された天然の素材をつかって、保存料などの添加物はまったく使っていないせいか、澄みきって上品な味がします。

天然の色素を使われていて、全体に優しい色合いのお菓子を作られていますが、上生菓子がずらりと並んでいる棚の奥のほうに、真っ赤なお菓子と、濃い緑のお菓子が並んでいます。それぞれ本紅と抹茶をつかったものです。紅花から食用の本紅をつくれる職人さんは、山形県に2名しかいらっしゃらないとか。とても貴重な赤の色素だそうです。

夏に出てくる「水羊羹(みずようかん)」は瓢箪の形でつるりとさっぱり絶品で、いくつでもいただけます!お店のマークが瓢箪なので、夏の看板商品だとおもわれます。

2.半生菓子(はんなまがし)

半生菓子も数種類あります。季節の花や行事などの意匠をかたどったお菓子がたくさん入っているセットがキレイですし(もちろん美味しくて)おすすめです。

コンパクトで日持ちも1週間ほどするので、茶道をたしなむ方や茶道の先生へのおつかい物にしても喜ばれるはずです。

3.どら焼き

一炉庵さんのどら焼きは、おおーきな食べごたえのあるどら焼きです。生地はふっくらしていて、中のあんこがなんとも言えず美味しいのです!さすが一炉庵。私の中のベスト3どら焼きの一つです。なんでこんなに美味しいのか説明しずらいのですが、きっと良い材料をつかって、ほかのお菓子と同じようにていねーいに作られているに違いありません。まだ召し上がったことのない方は、ぜひともお試しくださいね。

夏には季節限定で、白い皮の蒸しどら焼きもあります。蒸しどら焼きは3種類(たしか、黒糖・白あん・抹茶あん?)あって、個人的には黒糖が一番好きです。

カステラ(プレーン・黒糖・抹茶?)もふっくらとしていて、とても美味しいです。

 

まとめ

”知る人ぞ知る”のお菓子屋さんですが、個人的にはひそかに、あの『虎屋』さんと同じくらいのレベルで丁寧に素材を厳選して作られているのではないか・・・と尊敬しています。

根津神社や日本医科大学の近くにいらした際には、ぜひ行ってみてください~。

 

 

 

 

 

【大分銘菓】『雪月花』柚練の風雅なおせんべい

『雪月花』は、大分県で一番古い明治元年創業の老舗のお菓子屋さん、大分市の橘柚庵古後老舗(きつゆあん こごろうほ)の柚のお菓子す。

赤・白・青の三色の丸いおせんべいで、

白:雪

薄い青色:月

薄ピンク:花 の意味だそうです。

見た目には優しい色合いで、柚練は、柚のジャムのようなかんじで、一口いただくとよい柚の香りがします。

創業当時からのお菓子だそうなので、明治元年に生きたお茶人たちもお茶席で同じお菓子を召し上がっていたと思うと感慨ぶかいですね。

包装紙は浅葱色というのでしょうか、京都の末富さんの包装紙に似た雰囲気でおしゃれです。このお菓子の装丁の絵は大分県出身の画家:福田平八郎氏が描き、題字は彫刻家朝倉文夫氏が書かれたそうです。そういえば、彫刻家 朝倉文夫氏の美術館が日暮里にありますね。

大分県に行ったときやデパートの催事などで見つけたら、ぜひ求めたいお菓子です!